オバジクリニック トウキョウ 野本 真由美先生

漢方医

オバジクリニック トウキョウ

野本 真由美(のもと まゆみ)先生

  • ※全ての情報は掲載時のものです。
    現在の状況とは異なる場合があります。

ありがとうございます。
新潟のクリニックには、週末になると関東からも多くの患者さんが来院されていて、先生方が治療のトレーニングを希望されるときにも、遠方からお越し頂くことが多かったものですから……であれば、交通の便等もよい東京へと思い、その中でも更に便利な所へと、銀座の中央通り沿い、三越の隣などといったわかりやすい立地で、東京駅からもあまり離れていない場所を、一年半くらい探しました。

私は「美容医療と漢方医学についての論文を多く書いていきたい」という思いがあるのですが、それにはエビデンスが重要で、より多くのデータを集めて分析しなければなりません。漢方医学を学ぶと分かることですが、心と体の不調は住む地域によっても違いがあります。各地から人が集まる関東であれば日本の平均的なデータの分析も可能であると考え、東京のクリニックのデータに基づいて、日本から世界へ情報を発信していきたいと思っています。
また、ここは「皮膚に出ている症状だけではなく、体の内側の状態にも注目して治療していくハーモナイゼーション・セラピーを学ぶ場所を提供する」といった役目もあり、アクセスのよい東京の銀座へ開院することにしました。

一番わかりやすいのは、環境の違いです。
新潟は水田地帯なので土を掘ると水が湧きますが、関東には水田は少ないですね。新潟などの裏日本ではいわゆる水毒による疾患が多い傾向にあり、高湿度に弱い関節疾患の患者さんが多い地域です。
胃の不調の場合、新潟では胃もたれに対し水毒体質を改善する六君子湯の出番が多くなりますが、都内では胃腸の熱を取る半夏瀉心湯の処方が増えます。
新潟の冬は窓ガラスの結露対策に除湿器が必要ですが、東京の冬は加湿器が欲しいですよね。同じ日本でありながら地域が違うだけで、真逆の対応をしているのです。
これも、「人間は自然の一部である」という東洋医学の教えを想えば、住んでいる地域の影響をうけて体が変化することが理解できます。

環境因子の影響は、とても大きいです。
ライフスタイルも違いますよね。都市型では、朝の満員電車からしてストレスは大きいでしょうし、交通量や人口が多い地域柄、空気が違うように思います。そこに住んでいると、あまり感じないかもしれませんが、新潟から来た私は、その違いを敏感に感じました!

そうですね……都会では「気」にかかわる自律神経の乱れが非常に多く見受けられます。
それから、血虚の方もとても多いです。診察していても、ドライスキンや、目が疲れる、毛が細くなって抜けやすくなった、という血虚の所見が東京では多くみられます。
漢方医学では「外邪が内邪を揺さぶっている」と言いますが、ライフスタイルや気候などの環境因子は、体の内側にまで大きな影響を及ぼしていると考えます。

私は皮膚科の専門医として、皮膚という、環境から身を守る免疫の最大臓器を診ています。環境因子の影響を受けて人は常に変化していることを前提にして、皮膚に出てくる症状だけではなく、不調を訴えてくる患者さんの悪化因子を全身で探します。胃腸の状態を改善することで皮膚の症状が改善することも多く、皮膚以外の状態を診ながら皮膚を治す医療を得意としています。

実はですね……裏日本育ちの私は、表日本の環境に適用できなくて、一度体調を崩してしまいました。
そこで、仕事を減らすことにし、10ある仕事を7に減らしました。
患者さんを診ていて思うことでもありますが……不調の予兆があるのに、栄養ドリンクを飲んで仕事をし続けてしまったり、熱があっても、休まずに無理をして会社へ行く……それが病気を長引かせてしまうのですね。漢方医学には、とてもよい教えがありまして、足すことと引くことの両方が必要なときには、まず、引くことを優先する、といった「捨」の考え方があります。これが、西洋医学では少し足りない考え方だと思います。熱がでたら解熱剤を飲んで会社へ行く……ではなくて、まずは10のスケジュールを7に減らしていく……捨てることによって負担を減らし、自分の治る力を高めていく……これがよいのです。

 

補剤という免疫力を高めていく漢方薬があります。補剤には滋養強壮作用があるので、虚弱で弱々しい人が使用するイメージがありますが、都会では、健康的なスポーツマンタイプの人でも補剤を飲むということがあります。オーバーワークにより自ら虚になってしまうのです。幸いにも、私にはこの漢方医学の考え方が身に付いていたので、仕事を3割減らすことで無事体調を回復することが出来ました。環境が変わると身体に大きな影響があることを、身をもって経験しました。

患者さんを診ていますと、「忙しい!忙しい!」と言っている人ほど、治りが悪い傾向があります。できる人に仕事が集中してしまうという世の中でもありますし、おそらくそういう人ほど、引くことに気付きにくいと思いますので、それに気付いて頂けるよう努め、長い目で見たお付合いをさせて頂くつもりで診療しています。

 

それから、漢方薬は効果が出るまでに時間がかかると思っている方が多いようですが、それは違います。漢方薬は、「毎日」効いているのです。植物が持つ抗酸化力を発揮して、腸内環境を整えながら、毎日仕事をしています。それを体感するには、少し時間がかかる人がいるのは事実ですが、それらを考慮した一人ひとりに合った治療が必要だと思います。

 

漢方薬にはいろんな使い方があるのですが、当院では、レーザー治療や注入治療をしたときに、その場で漢方薬を服用して帰宅してもらうことがあります。そうすると治療の効果が上がり、副作用が減ることをたくさんの患者さんから学びました。このような使い方を、今後は美容の先生方に啓蒙していければと考えております。

今までの美容治療で不安がある方や、なかなか治療が続かないような方には、一度ご相談して頂ければと思います。
ご相談は皮膚だけでなくても大丈夫です。風邪が治りにくくても、シミが気になっても、抗がん剤の副作用のご相談でも、お役にたてるように全力を挙げて取り組みます。患者さんとは、10年20年という長いお付合いをさせて頂ければと思っています。

どんなに結果が高くても、体に負担があり、副作用が懸念される治療を敬遠するのが、日本の美容治療の特徴です。「会社にも夫にも知られたくないけど、綺麗になりたい!」といった方が多い……かなりコンサバティブな国であります。そのコンサバティブな状況において、日本人に適した治療を提供することができるのが、当院の特徴です。ハーモナイゼーション・セラピーといって、飲む・食べる・塗るなどの「日常」に介入しながら、たまに、クリニックのスペシャルな治療を受けるというスタイルです。クリニックの「非日常」治療1回だけでは高い効果出すことが難しいということは、これまでたくさんの美容治療をされてこられた方ほど理解していただけるのではないかと思います。
日常と非日常の両方をケアしていくと、1+1の治療効果を、4や5へ高めていくことができます。これがコンビネーションセラピーならぬ、ハーモナイゼーションセラピーの考え方です。
くず湯を飲んでも、ナツメを食べても高熱は下がりませんが、それらが複数合わさった葛根湯として煮て飲むと高熱が下がることは有名です。つまり、一個一個の効果がそれほど高くなくても、うまく組み合わせると高い効果をだすことが可能だということを、私は漢方医学から学びました。

 

医師は常に、どの治療をすれば最も高い結果がでるのかということを考えながら診療をしますので、「こうすれば、すぐよくなるのに!」と思うこともありますが、「医療者は自分のしたいことをするのではなく、患者さんが満足することをするのが仕事だ」と自分に言い聞かせて、まずは患者さんの話をよくお聞きするように心がけています。

一つひとつの料金が気にならないように、続けることが負担にならないように、治療をまとめて定額にする工夫をしています。心がけているのは、お付合いをさせて頂くうちに、いろんなことに「迷わなくなる」ことです。情報がありすぎる現代では、一番価値のあることではないかと思っています。

当院は、男性の方も診ています!
うつや薄毛の治療もしますし、ムダ毛の脱毛なども行っています。
痩身などのダイエットの相談も多いですね。新潟のクリニックのカラーは白と赤なので、多少入りにくいイメージがあるかもしれませんが、当院は、白と青なので、男性も入りやすいのではないでしょうか。
自分を好きになって頂くための美容・医療を提供していますので、男女の差はないと思っています。
ここまで、いろいろとお話しして来ましたが、当院を、少しでも多くの方々に知って頂く機会になりましたら幸いです。

先生の略歴ご紹介

野本 真由美(のもと まゆみ)先生
オバジクリニック トウキョウ 総院長

日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
日本抗加齢医学会専門医
日本東洋医学会認定 漢方専門医
Zein Obagi Skin Health Institute認定 ZO SKIN HEALTH Faculty doctor

新潟アンチエイジング研究会 会長
日本抗加齢美容医学会 理事
日本東洋医学会新潟県部会 幹事

著書に「美容皮膚科で生きる漢方」

所属学会:
日本皮膚科学会/日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会/日本美容皮膚科学会/日本香粧品学会/日本東洋医学会/日本抗加齢医学会/米国皮膚科学会(AAD)/日本痤瘡研究会

ニキビ、漢方薬、スキンケアなどを中心に年間30回以上の 医師向け講演を全国で行う。新聞や雑誌など多数に寄稿し、ミスユニバース新潟代表選考の審査員長も務め、 美の探究分野でマルチに活動している。

 

※全ての情報は掲載時のものです。現在の状況とは異なる場合があります。