プラセンタとは、哺乳動物の「胎盤」のことです。 「胎盤」は胎児の生命を維持し、成長を促す大切な働きを担っています。 お母さんのお腹に宿ったばかりの胎児には、発育に必要なさまざまな臓器の機能がまだ十分に備わっていません。 そのため「胎盤」が代わりに働き、胎児を守り、育てるのです。 人間の場合、その働きはたった1個の受精卵(直径約0.1ミリ)が、わずか10ヵ月で約3〜4kgの胎児へと成長するほどです。 実は、プラセンタは生薬「紫河車(しかしゃ)」としても、古くから用いられています。 中国では秦の始皇帝が不老長寿の妙薬としたり、日本でも江戸時代には滋養強壮の薬として加賀の三大秘薬の一つとして使われていました。 現在では、プラセンタの注射薬はヒト胎盤、内服は主にブタ胎盤から抽出されたエキスが用いられています。 プラセンタの多彩な薬理作用プラセンタには、タンパク質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラルの五大栄養素をはじめとした栄養素が豊富に含まれています。弱った機能や組織を修復したり、不足した成分を身体がつくれるよう組織を刺激するなど、自然治癒力を高める働きが期待され、多くの分野で活用されています。 ・内分泌調整作用 ・基礎代謝向上作用 ・自律神経調整作用 ・免疫賦活、調整作用 ・強肝、解毒作用 等々 美肌を生み出すプラセンタプラセンタには、組織の再生を助ける「細胞増殖因子」の産生を誘導する可能性があるといわれています。病気でプラセンタ療法をしているうちに、シミやシワが消えたり、肌のハリ・潤い、美白効果がみられた例も報告されるなど、美容やアンチエイジングの領域でも、大きく期待されています。 ●活性酸素除去作用 …過剰なメラニンの産生やコラーゲンの分解などの原因となる活性酸素を低下させます。 ●線維芽細胞増殖作用 …コラーゲンやヒアルロン酸などをつくりだす、線維芽細胞の増殖を促します。 ●血行促進作用 …新陳代謝を高めます。 ●抗炎症作用 …炎症を抑えます。 ●抗ストレス作用 …肌トラブルにも影響するストレスを軽減します。 そもそも――![]() 紫外線を浴びると、皮膚に活性酸素が発生し、炎症を起こしやすくなります。すると、皮膚を守るためにメラニン色素がつくられます。 メラニン色素は通常、皮膚の新陳代謝によりはがれ落ちるため、シミにはなりません。 しかし、メラニン色素が過剰につくられたり、皮膚の新陳代謝機能が低下している場合などには、メラニン色素が表皮等に沈着して、シミとして残りやすくなります。 シワやたるみの原因 真皮にはコラーゲンやヒアルロン酸などからなる、ハリや弾力を保つ構造があります。 この構造が活性酸素によりいったん壊れると、コラーゲンやヒアルロン酸などを皮膚に塗っても、元には戻りません。 戻すには、コラーゲンなどの成分を体の中でつくりだす線維芽細胞が重要になります。 また、活性酸素の影響や線維芽細胞の減少は、シワやたるみも引き起こします。 つまり――プラセンタの作用によって、★シミの予防・改善、美白への効果 ★肌の弾力をとりもどし、シワやたるみの修復を促す効果 などが期待できる、ということなのです。 プラセンタは古代から、肌の美しさを保つ妙薬としても使われてきました。 楊貴妃やマリー・アントワネットも、若さと美貌を保つためにプラセンタを愛用していたといわれています。 現在は手軽に摂取可能なプラセンタドリンクなどもありますので、お肌が気になる方は医療機関へぜひご相談ください。 |