加味帰脾湯
(かみきひとう)

特徴

不眠症で悩んでいる方向けの漢方薬「加味帰脾湯」

人は夜になると、「気」から生じる熱を鎮めることで眠ります。ところが、このとき「血(けつ)」が足りていないと、「気」のエネルギーを十分に鎮めることができず、昼と夜のメリハリがつかない状態になってしまいます。そのため、いわゆる浅い眠りの時間が多くなり、なんだかスッキリしないという状態になるので注意しましょう。
漢方製剤「加味帰脾湯(かみきひとう)」は、消化器のはたらきを助けながら、足りない「血(けつ)」を増やして不眠を改善するものです。「血(けつ)」を補ったり、「気」をめぐらせたりする処方(生薬)によって、気持ちを落ち着かせることで、精神を安定させる作用があります。血色が悪く、貧血気味で、精神的なストレスや不安感、不眠、焦りなどの神経症状(イライラだけではなく)がある方、胃腸が不調な方などに使用されるお薬です。

漢方セラピー「漢方薬名解説」より引用

構成生薬と薬能

黄耆(オウギ) 大棗(タイソウ) 当帰(トウキ) 酸棗仁(サンソウニン) 竜眼肉(リュウガンニク) 茯苓(ブクリョウ) 山梔子(サンシシ) 生姜(ショウキョウ) 遠志(オンジ) 甘草(カンゾウ) 柴胡(サイコ) 人参(ニンジン) 白朮(ビャクジュツ) 木香(モッコウ)

※生薬の画像のクリックで、漢方薬草図鑑の情報をご確認いただけます。