桃核承気湯
(とうかくじょうきとう)

特徴

生理トラブルなど女性特有の症状に有効な漢方薬「桃核承気湯」

漢方では、生理前になると、女性の体は生理のために、「気」の力を使って全身から「血(けつ)」を集めるものと考えます。しかし、「気」や「血(けつ)」が滞っている状態だと、体の中で「気」「血(けつ)」の渋滞が起こってしまい、便秘や下腹部痛が起こったり、イライラや精神不安を感じたりすることがあります。さらに「気」の滞りによってのぼせが起こったりします。
「桃核承気湯(とうかくじょうきとう)」は、体の「気」「血(けつ)」の流れを良くして、生理前や生理中に起こりがちな痛みやのぼせなどの症状を緩和する漢方製剤です。
また、一般的に痛みを緩和することを目的として、生理痛にも用いられる処方です。比較的体力があるタイプの「実証」の方にの「お血(けつ)」を改善する薬ですので、使用時は証(体質や体の状態のこと)に注意しましょう。のぼせて便秘がちな方の頭痛、便秘、高血圧の随伴症状(頭痛、めまい、肩こり)、月経不順や月経時や産後の精神不安などの改善に使用されます。

漢方セラピー「漢方薬名解説」より引用

構成生薬と薬能

桃仁(トウニン) 大黄(ダイオウ) 甘草(カンゾウ) 桂皮(ケイヒ)

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